左の写真は、オイル交換で排出したオイルを分析したレポートです。(Wako'sさんの研究室で分析していただきました)
「いきなり難しそうだな…」と思うかもしれませんが”車のエンジンオイル分析=人間の血液検査”と考えていただければ分かりやすいです。人間の血液検査と同じで中から出てきた物を調べるのが一番確かなんです。
注目ポイントは、引火点(オイルが燃え出す温度) 動粘度(オイルの粘りを表す)水分(オイル中の水分量) 全塩基価(オイルの劣化値)の4点+各種の金属が混じっていないか で、エンジンの大まかな状態が把握できます。
分析結果を、もっと掘り下げて見てみます。
引火点と動粘度が新油から大きく下がっていると、オイル中にガソリンが多量に混じって、シャブシャブになっている状態です。
水分が多い=ブローバイガスの処理が不十分、もしくはチョイ乗りの使い方が多いと考えられます。このようにオイルの状態は、車の使い方によって変わってくることが分かりますね。
もう一つ見てみましょう。
今度はスーパーセブンです。エンジンはOHVの4気筒、Weberキャブレターです。使用距離は1500kmで使い方は、街乗りがほとんどの車です。
こちらは動粘度が測定不可能なくらい変化しています。つまり、オイルにガソリンが多量に混じっているということです。ですが状態としては、黒煙を吹いて走っているわけでもなく、至って調子がいい車です。(だってボクがキャブ調整していますから)
けれど、この数値から推測すると、ピストンクリアランスが大きく、多量のブローバイガスがクランクケースに落ちていると思います。
【結論】
エンジンのキャクターが違うパターンを比べましたが、エンジンオイルの耐久性はエンジンの性能に由来するということです。
分析の結果、分かったことがもう一つあります。
オイルの状態や耐久性は使い方だけでなく、エンジンとの相性でも左右されるということです。
先ほどのスーパーセブンの例で言うと、エンジンの隙間(クリアランス)が広い車と狭い車では、選ぶべきオイルが違います。クリアランスが広いエンジンに低粘度油を使うと、ブローバイガスが増えてパワーが無くなります。
反対に、ホンダ車に多いクリアランスが小さいエンジンに指定粘度より硬いオイルを入れると燃費が悪くなります。高価なオイルなら良いという訳ではなく、エンジンによっては、返ってパワーが食われる場合があるんです。
つまり、適正なオイルを選ぶことが愛車の品質を保つカギなんですね。
欧州最強自動車では、ヨーロッパのほとんどのメーカーが純正指定するオイルを元に、車にあった適性な粘度のオイルを選んでいます。
また、走行距離も考慮して5万キロを超えている多走行車には硬さの違うオイルをブレンドして使うこともします。愛車にとって最適なオイルが知りたい方はお気軽にご相談ください。一台一台に合ったオイルを車のプロがご提案いたします。
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